ロンドンの素敵な文房具屋さんにやっと行ってみた
まだ8月ですが一時は寒く感じるほどで、もうロンドンの夏は終わってしまったのか…と思っていましたが、ここ数日でまたロンドンに夏が舞い戻ってきました☺
一昨日、昨日と最高気温は30℃超え!!
雲ひとつ無い、真っ青な空に、まぶしい太陽。
太陽の光を浴びると、じわじわ…いや、ダラダラと汗が流れてくる。
こんな時にはいつも「これが最後かもなぁ」と思い、暑くても外に出て、太陽の光を浴び、いつ終わるかも分からないロンドンの夏を楽しまないと、と思います。
そんな中、頑張って真夏の空の下、長いお散歩をしてきました。
ロンドンに住んでいてつくづく思うのは、「交通費が高い」という事です。
暇な時に何となく、あてもなく適当に外出したいな~と思っても、高い交通費をかけて適当なカフェにでも入ったら、これが結構な出費になってしまいバカバカしい。
たまにならいいんだけど。
でもロンドンは東京と比べたらすごくコンパクトで、ある程度は徒歩でも廻れてしまうものです。
交通手段に「徒歩」「長いお散歩」が追加されると、ずいぶん身軽になり、引きこもりがちな私でも外出がしやすくなります。
今回はふと思い立ち、ずっと行ってみたいと思っていたお店に、家から歩いて行ってみる事にしました。
家から約8㎞、1時間半ちょっとで行けるみたいです。
これまでも片道2時間半を歩いたりしたことがあるので、1時間半なら全然いけるじゃんと思いました。
日本にいた時はこの距離を歩こうなんて思ったこともなかったけれど、お金が無くて、その代わり時間がある今は、思いもしない事をやってみようと思うものです。
そして歩いてみると、いつもバスで通り過ぎていた道も違って見えて、道をたどっていくと、こことあっちってこんな風に繋がってたんだ~!って分かったり、この街の先があの街だって気づいたり、歩いた方が土地勘がついて断然おもしろい。
(時間を持て余しているからこそ出来ることなのですが。)
途中寄り道もしながら、ようやくたどり着いたのはAngel周辺。
何度か来ているお気に入りの場所だけど、ここに行ってみたかったお店があります。
ずっとinstagramの写真が素敵で何となくフォローしていたお店です。
はじめはロンドンにあるっていう事すら知りませんでした。
最近になってから、このお店がAngelにあるという事に気付き、そのうち行きたいなぁと思っていたのです。
大通りの隣の小さな通りにあるこのお店。
そろそろ着くはずなんだけど、なんか面白そうなお店が見えるからちょっとそこ寄ってみよう~と思ってお店に立ち寄ったら、それがそのお店でした!!
お店のウィンドウに大きな大きな鉛筆のオブジェが並んでいます。
おしゃれな文房具屋さんです。
"Present & Correct"
ヨーロッパを中心に、お店の方が自らの足で世界中から集めてきたものがここには並んでいます。
小学生が学校で使う懐かしげな文房具から、オフィスのデスクに並びそうなもの、お部屋に飾れるおしゃれなもの、ヴィンテージものまで。
写真は撮っていませんが、店内にはこんなレトロな文房具たちが順序良く並べられています。
instagramでアップされる写真がいつも素敵なんです。
店内の商品だけでなく、日常の生活の中で見えたorganizeされているものを写真に切り取って貼り付けたという感じで。
今やロンドンのおしゃれな文房具屋さんでは、ほぼ100%と言っていいほど日本製の文房具が並んでいます。
日本製のペン、マスキングテープ、付箋、気の利いたメモ帳などは、本当によく見かけます。
こちらのお店でも並んでいました。
しかし、このお店が他の文房具屋さんと違うなぁと思ったのは、「自分で旅して集めてきたもの」という事もあり、他の文房具屋さんには無いものが並んでいる事です。いくつか驚いたものがありました。
- 日本の茶封筒
「縦長」の封筒。こうして見ると欧米の封筒にはこういった形のものは無くてたしかに面白い!そして右上にある7ケタの郵便番号を入れるための枠「□□□-□□□□」も面白い。この安っぽくも見える茶色の薄い紙もなんだか趣がある。
- 作文用紙
これは日本ならではで、やはりこうして見ると面白い。細い縦線と、四角がたくさん並んでいて、使ったことがなければ、これの使い道なんて分からないであろう紙ぺら。
これらは1枚単位で売られていました。
値段は高くてびっくりしたけど、もはや「日本だったら○○円なのに」なんて考えるのは馬鹿馬鹿しいと思いました。
このお店に並んでいるというだけで、このなんでもない物の価値がずっと高く見えました。
その他にもロシアのものや、北欧、ヨーロッパ各国から来ているものが沢山あり、日本で言ったら「茶封筒」や「作文用紙」のように、現地ではごくごく当たり前で手に取るにも値しないものなのかもしれない。
でも場所が変わり、見方を変えるととても素敵で価値のある物に見える。
それから、こんな面白いものも発見しました。
上の段に並んでいる2冊は日本製のノートです。
写真が見づらいですが、左側は無造作に広がった枠の中に、ポツポツとひらがなや漢字が並んでいる不思議なノート。右側は、絵日記帳。表紙に「絵日記帳」と書かれています。
ところが…ノートが上下逆でディスプレイされています。
ちょっと滑稽。
裏側を見ると値段のシールが貼ってあって、やはり上下が逆になっています。
いやーでも置き換えるならば、アラビア語が書いてあっても、私からしたらどっちが上でどっちが下かなんて分からないよなぁ。
しかも、欧米のノートは「左開き」なので、その感覚でいくと上の2冊のノートがこの向きで並んでいるのは納得です。
店員さんに言ってあげようかなとも思ったけど、わざとそうしているのかもしれないし、余計なお世話かもと思って何も突っ込まずにこっそり写真だけ撮ってきてこうしてネタにしてしまっています。ごめんなさい🙇
でもこの空間にいると、もはやノートに向きなんて決まってなくて、元々は「絵日記帳」だけど空白の所に絵を描いて、線の引いてある所に文字を書かないといけないって決まってるわけじゃない、とも思いました。
私も特にリングノートとかは、リングが手にあたって邪魔になるのが嫌で、縦開きで使いますし。
文房具の「本来の使い道」にとらわれず、もはや本来の使い道から外れる事で、もっともっと素敵な見方が生まれる、素敵なステキなお店でした。
買い物はしなかったけれど、好きな物や、無条件にワクワクする物に囲まれ、満たされた想いでお店を後にし、足取り軽くまた長いお散歩に出ました。
そしてちゃっかりお店のカードだけもらってきました。
これまたユニークな、図書館の本を思い出させるポケット式のステッカー。
スクラップブックに貼って、ポケットにすることにしました。
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