ロンドンで過ごす600日のこと

好きでもない国に来てみて住んでみた600日間のこと。趣味の旅行のこと。

London日々のこと / 投票結果"Leave"についてボソッと

トピック「イギリス」について

 

ご存知の通り、昨日国民投票が行われ、イギリスはEUから「離脱」するという結果になった。

 

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投票前の評判ではLeaveとRemainがほぼ同数ながら、Remainが上回っていたし、
街の中でも「I'M IN」のステッカーを貼り、私はRemainを支持するという表明をしている人もたくさん見かけた。
「Vote Remain」のTシャツを着てチラシを配る若者や、
「Vote Remain」の旗が家に掲げられていたり、
てっきりすんなりとRemainに票が集まるものだと思っていた。

しかし実際に票を開いてみると、
地域によっては圧倒的にLeaveに票が偏っているところも多く、
イングランドではロンドンと、いくつかの地域だけがRemainに多く票が集まっていた。

 

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個人的には「Leave」という結果には、ただただショック。

それを反対だと言うほど強い考えを持っているわけではないのだけど、
当たり前のように「EU」の中にいたのに、そこから外れるというのは嘘のようでいまだに信じられない。

この結果には、いろいろな理由があるけど、やはり「移民・難民の受け入れ」という点が大きく影響しているんだなとド素人の私でも分かる。
私もこの国の中で言えば、「移民」として住ませてもらっているわけで、
コスモポリタンなこの街はすごく刺激的で、これがロンドンなんだと思っていた。
でもそれは良くも悪くも、なんだよなぁ。


ポンドや株価の暴落が既に始まっている。
EU圏との間での関税が復活しちゃうとか、ロンドンの金融拠点はロンドンから離れるだろうとか、いろんな事を言われているから
マイナス面があることも承知のうえでのこの結果だろう。
また、投票者の約半数はRemainに票を入れたわけだから、この結果に対する不満を持つ人が多数いるのも事実。
でも何かを変える時って、批判があって当然なわけで、
それでも「変える」という選択に票が集まったって、スゴイことだなとも思ってしまう。

この状況の中でどのようにEUから離れ、イギリスが変わっていくのかまったく想像がつかない。
きっと私がこれまで「外国人」として過ごした約一年間で感じたことや考えが、
これから変化していくイギリスの中では通用しなくなることもあるかもしれない。
でも時間がかかっても、今回の結果が後々より良い何かを生み出してくれることを期待しています。



それから今回の事があってさらに強く思うのは、
どんな環境であれ、どう環境が変わろうとも、自分の居場所は自分でつくるという事。

日本は移民がとても少ないから、生きていく中で移民に脅かされるっていう感覚はほとんどないけれど、ここにいるとそれを感じる。
考えさせられる。

例えば分かりやすい言語の面で言えば、
イギリス人は本来英語が母国語であり、それは一見大きなメリットに見えるけど、イギリスに移民としてやってくる人は、母国語に加えて英語が話せる人が多いから、ずっとイギリスに住んでいて英語しか話すことが出来ないイギリス人の方が「言語」という点だけで見れば負けてしまうことがある。

移民として母国を離れざるを得ない人たちは、それと同時に移住先の言語も必死に取得しようとするはず。もちろん言語だけの話じゃないけど。

 

でもこれって将来的に日本でも起こる可能性はゼロではないと思うし、他人事じゃない。
まだある意味鎖国状態の日本にいたら自分も気付くことが出来なかったと思うけど、
世界には、自分の居場所を作るために必死な人がたくさんいるんだとこっちに来て気付いた。


イギリスにとって歴史的なこの瞬間にイギリスに住んでいるなんて、貴重な体験ともいえる。
 
私がイギリスに居るのはもう1年も無いから、実際に直接的にすぐに影響を受けることと言えばポンドの価値が下がりに下がって、私が渡英した時と比べたら50円も下がっているっていう事。
でもそんな事よりも、うまく言えないくらいに考えさせられる事が多すぎて、まったく他人事じゃない。


あと、イギリスのYMSビザの制度は、今後もどうか無くならないといいな。

 

 
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